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help RSS 社長の条件 まとめと論評

<<   作成日時 : 2011/06/03 18:19   >>

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(1)
【要約】
中小零細の企業の数は多いが、「倒産」や「解散」という明白なかたちを示さないまま、社員が去り、社長が勤めに出るというような形式で、中小零細の企業が廃業してしまうことは多くある。なぜなら、中小零細の企業は、社長の技能、人脈、人柄で持っていることが多いからである。社長が病気で倒れたり、死んだりすれば、零細な会社は行き詰まってしまう。

そのため、円滑に代替わりをすることは企業にとって重要だ。しかし、社長が他の役員や社員らに良かれと何でも困難を引き受け、戦い、向こう傷を引き受けることは、後継者を育てなくむしろ、ひ弱な役員と社員の集団を作り上げてしまうのである。

大病を患い入院中、真剣にならざるを得なくなった。退院後、大学の非常勤講師への誘いを受けた。視に直面し、仕事をするよりも今まで蓄えたものを誰かに伝えておきたいと重いが強くあったため、喜んで引き受けた。大学で学生たちと接することは楽しかった。非常勤講師をしていることが、会社の技術水準に対する顧客の信頼感も増すという予期せぬ効果も見え、教団に立つことに対する社員らの支持も得られてきた。なにより、いつの間にか健康も回復していた。

教壇に立つことによって、社員らの意識に革命的な影響を与えていた。「あてにならない」社長の判断を待ったり、問題を社長任せにして責任逃れをすることをやめたいたのだ。

社長はその会社に一人であり、多くの会社では社長が代替わりすれば、長期間その責任を果たすことになる。一方、頻繁に社長を交代する会社もあり、約束して主要メンバーが1年交代で社長を務めている会社もある。そのとき、社長になる人は、どんな条件をみたしているのかを、社員らに伝えて、自薦と他薦が一致する価値観を醸成する必要が生じている。自薦ばかりでは喧嘩となるし、他薦ばかりでは決まらないし、決まったところで積極的事業などできるはずがない。

従って、社員の成長を見て幸せな気分に浸ってばかりはいられず、急がねばならないのである。

【感想】
社長は企業のトップであるため、責任を取らざるを得ないため、仕事などの困難を引き受けてしまうかもしれないが、それでは社員が育たない。企業は、利潤を得ることが最大の目標であるかもしれないが、社長ひとりでは到底無理で、社員の力がなければ目標を達成できないため、社員の育成も企業の重要な目標であることを知った。上に立つ者は常にそのことを肝に銘じておかなければならないと思った。

(2)
【要約】
1.当社の企業理念を継承する者であること
当社の企業理念を継承する者は、手段方法が違っても当社の社長になる資格を持っていることになる。逆に当社の企業理念以外の理念を持つものは別の新会社を設立すべきだ。なぜなら、企業理念を変えることは顧客や協力会社も支援者の資産を活用することは困難であり、むしろイメージを一新したほうが有利となるからだ。従来の企業理念を実現しようとするなら、現在の資産は大いに役立つ。
社長になる該当者が多ければ、よりよく実現する者が後継者に選ばれる公算が高くなる。

2.人品高潔なる者であること
私生活と公的活動の全体にわたって、教養に満ち、品性があり、私利私欲に堕することなく、社会と集団に貢献することを優先する者。
該当者が多ければ、人品においてより優れた者が後継者に選ばれる公算が高くなる。

3.人の心を理解する者であること
企業である以上、営業は大切である。営業のできない者は社長の条件を満たさない。営業の極意とは、小手先の駆け引きではない。顧客の話を理解する能力である。しかし、「顧客の話を理解する」だけでは不足であり、顧客の心を理解することが必要だ。「人の心を理解する能力」は仕事において非常に重要だ。特に社長に必要な能力として「人心の掌握」があるが、これは「人の心を理解する能力」によって実現できる。社長になる者は、顧客だけでなく、同僚や部下の心も理解することが必要だ。
該当者が多ければ、人の心を理解するところがより多い者が後継者に選ばれる公算が高くなる。

4.「入りを増やして出るを減らす」者であること
企業は利益を出さなければ存続しない。理念を守るためには利益を確保しなければならない。理念のために、会社の利益をよりよく確保する者が社長になる大切な条件だ。「入りを増やして出るを減らす」とは、売り上げを伸ばして、コストをギリギリまで下げ続けることだ。自分のことは自分でやり、雑用などもやるような社長こそ有能な社長だ。これは日常的な経営活動そのものであり、これができることが社長に選ばれる条件だ。該当者が多ければ、よりよく「入りを増やして出るを減らすこと」ことのできる者が後継者に選ばれる公算が高くなる。

5.技能と職務に精通している者であること
すべての分野の技能に優れていることは不可能だが、主要な分野のいくつかには、圧倒的な技能が必要だ。専門職人の尊敬を集めなければ、指導者たる社長は務まらない。
該当者が多ければ、よりよく「技能と職務に精通」している者が後継者に選ばれる公算が高くなる。

6..社会通念に限りなく近い行動様式を守れる者であること
身なりは普通のビジネスマン、遅刻や欠勤は少なく、言葉遣いも正しく丁寧であることが条件である。社長は会社の顔であり、社会的規範に反しているようでは、会社の事業自体が疑われる。会社が疑われるような行動様式では社長にふさわしくない。社長になる者は本心でなくとも社会通念として許される行動様式が取れなければならない。
社会通念に限りなく近い行動様式を守れる者が多ければ、よりよくそのことができる者が後継者に選ばれる公算が高くなる。

7.個人資産が多い者であること。
日本の企業は適度の借入金によって運転資金を得ている。中小零細企業に運転資金を貸す金融機関は、社長の連帯保証を要求し、このことは社長の個人資産を担保にするということと同義である。借入金の多額の利息により、中小企業の中には大変難儀な税制によって運転資産を失うことがある。いずれにしても、個人資産がなければ運転資金を確保できないという現実がある。
該当者が多ければ、より多くの個人資産を持つ者が後継者に選ばれる公算が高くなる。

8.人を育てられる者であること
能力が高く人柄もよい人を活用できるのは社長になる最低の条件であり、さらに、人を育てられることが条件だ。中小零細企業において、端から有能な人材を採用できることは稀で、荒削りの若い人材を集めて、有能で人品高潔なる者に育てることが経営者には課せられる。この者たちを育てられなければ、社長の資質が問われ、営業成績も落ちてゆく。従って、人を育てられる者が、社長になる者の条件の一つだ。
該当者が多ければ、よりよく人を育てられる者が後継者に選ばれる公算が高くなる。

【感想】
これを読む以前は社長は指揮する能力の強さだけあればできるものであると思っていた。社長になるためには多くの原則が書かれてあったが、しかし、これらのことが出来なければ顧客・社員から信頼は薄いものになり、経営もままならないものになり、営業成績も落ちてしまうだろう。社長になることは大変難しいことであることを思い知った。

(3)
【要約】
企業経営は戦争であり、その多くは理念の優劣と利益の寡多を争う競争であるが、そうでない戦争も多々存在する。NPOや労働団体を偽装したり、のっとりや倒産を商売にしている者までいる。経営者にはそういった者たちに勝つ必要はないが、たくみに戦って負けないようにすることも必要な条件である。善良な経営は、自分から他社に対してあざとい攻撃を仕掛けてはならない。なぜなら、その攻撃をした他社から恨まれ、余計な敵が増えて経営環境が劣化してしまうからだ。基本的には「専守防衛」の姿勢がよい。怪しい動きは見る前に感じるように感覚を研ぎ澄ましておくこと、敵を発見したら直ちには争わず十分ひきつけて、証拠を収集し、その事実を世間にひそかに広く知らしめておくという、まさに「キツネのように用心深く、獅子のように荒々しく」の極意を変幻自在に使いこなせる者が社長にふさわしい。

【感想】
企業経営では、望ましくない競争が多く存在することにとても驚きました。そういった競争に負けないために我慢強く耐え、証拠集めをした上で相手の非を世間に知らせる、という「大人な」対応ができることが、社長になるに値する能力なのだと感心してしまいました。また、そういった不本意な競争に巻き込まれないための方法はないのかと疑問に思いました。もしその方法があるのなら、ぜひ先生に教えて頂きたいと思います。

(4)
【要約】
社長になるためには様々な能力を身につけている必要があるが、経営者も含め経営の戦略も持っていなければならない。多くの経営者は戦略論ばかりを語っていて、経営目的に関してはあまり語らない。しかし、「経営理念と目的」と「戦略」は一体のものであって、両者が矛盾なく成立していなければならないのである。「目的なき戦略」は人の心を捉えず、会社を傾かせる要因になりかねない。また、社会の役に立たない企業はいずれ社会から抹消される。
戦略には、「前方戦略」「社内戦略」「後方戦略」「海外戦略」「学術戦略」の5つあり、経営者は全てに精通していなければならない。社長になりたい者はこれらの戦略がどのようなものか、実践して身につけていく姿勢が必要だ。一子相伝や一部のエリート社員のみにノウハウを伝授していくようであると、社長が代わってからうまく会社が回らなくなるような事態が起こるので、そういったノウハウをフットワーク良く受け継いでいける能力も社長には必要である。

【感想】
経営戦略の優れた会社は、その戦略に乗ってうまく実績を上げていきそうなものですが、その戦略がどれだけ優れていても、経営理念と目的に合致しなければ意味がないということにすごく納得させられました。確かに、人々が望み、役に立つと考える仕事をしている会社は、多くの人々から求められる存在になり、結果会社が成長することにも繋がると思います。こういったことを見越して行動できる人が社長にふさわしいのだと感じました。

(5)
【要約】
「人望」がなければ社長にはなれない。「人望」を得るためには、日々の学習の積み重ねによって生まれる、顧客や仲間を満足させられる能力の「個人的技能」や、仲間のために犠牲は率先して引き受け、成果は仲間と平等にわける「自己犠牲」、過去・現在に関する知識や先天性の能力を駆使して予見し、それを見事に的中させて周囲に恩恵を与える「先見性」、約束は裏切らない、利益や権限はいつも折半し一人占めにしない、確かに社会に貢献する「信頼性」、メタ組織やバリューネットワークの利益に貢献する「活動目的」、最後に一番基本的な「人格・教養」が優れている必要がある。

【感想】
とにかく社長になるには日々勉強ということが印象深かったです。特にコメントへの返答で先生が私利私欲のために会社を作ってもそんな会社には誰もついてきてはくれないし、自己犠牲が激しくて報酬はほとんど返ってこないと書かれていらっしゃったことから、会社経営は本当に大変で、日々努力し、社会に貢献したいという強い意志がなければ到底成しうることができないものなのだと実感しました。だからこそ、そういった思いで社長になった人に多くの人望が集まり、うまく実績をあげていくことができるのでしょう。会社経営とはまさに人と人との信頼や助け合いの中で成り立っていくものだと思いました。

(6)
【要約】
リーダーは、組織とは何なのかを理解し、組織を運営していくことが必要となる。

人は、組織なしでは生きていくことはできず、生きている限り家族や会社といった何らかの社会に属している。
本来組織は定常流的なものであり、その本質を理解することが組織の運営に不可欠となる。

組織は明確であるにしろないにしろなんらかの目的を持っている。組織の構成員は自らの目的と組織の目的を同じものとし、その目的に貢献する者たちで構成される。目的が同じでなかったり、その組織に貢献しないような個人は自然と組織から除外される。

また、構成する個人同士の関係性は一種類ではなく、同格関係で結ばれているものもあれば、上下関係で結ばれているものもある。
お互いの最大の利益のためにネットワークを構成すバリューネットワークというものも存在している。

組織は、改革する力というもの持っていなければその力は衰えていく一方となってしまう。
自分たちが本来は定常流的な存在であることはもちろん、周りを取り囲む環境も絶えず変化していくものである以上、常に自らを変えていこうとする意識なくしては組織は生存することを許されない。
日本は変化の程度が大きく、改革は組織の生存のために3〜5年に一度はするべきものであり、行政機関といえども10年は長すぎる。この短い期間内に改革を行わねば生き延びることはできない。変化に耐えうる強い組織を作ることが必要となる。

変化に耐えうる組織とは究極的な目的が正しいものであり、変化を学習できる力を持っており、当面の目的を様々に変化させることのできる組織であるが、これらだけでは不十分である。これらができたうえで、さらなるシステムが必要となる。

【感想】
組織が生き延びるための条件は厳しいものであるが、確かに必要なものであるといえる。
そして、現在の日本のほとんどの企業はこの条件を満たせていないのではないだろうか。
今回起こった大震災で日本の企業は大打撃を受けたが、この震災以降ずいぶん後手後手に回っている印象を受ける。
このままでは経済大国としての日本はこの先生き延びることができないのではないだろうか。
日本人は今現在日本に起こっている変化を明確に知る必要があると思う。

(7)
【要約】
前回の要約でも書いたとおり、組織が絶えず変化する環境の中で生き延びるためには「学習する力」を持っていなければならない。
この力を持っている組織のリーダーは優れた経営者であることはもちろん、優れた教育者である場合も多い。部下の教育に力を入れると同時に教育する力を持っていることは間違いなく「社長の条件」の一つである。

部下を教育する上で大切なのは「やってみて、言って聞かせてさせてみて、褒めてやらねば人は動かじ」ということを理解し実演することと、「学習性無力感」を感じさせないように気を配ることである。

前者は比較的簡単ではあるが、いざやってみようとなると大変な労力を使用する。
まずは自分がお手本として「自分ならこうする」と実演する。手本を参考として部下が仕事をしてくれば、それを点検する。そこで間違いを指摘してやり直しをさせ、それもできたなら精一杯褒めてやる。ここで褒めなかったならば後述の「学習性無力感」を誘発させてしまう恐れがある。

後者の「学習性無力感」は、人から「〜はだめ、〜もだめ」と言われてもある程度までは反発心や対抗心からフラストレーションが溜まりやる気を出すものの、ある一点を超えるととたんに何に対してもやる気をなくしてしまう現象を引き起こしてしまう。義務感と無力感のジレンマに悩みながら何もできなくなってしまうのだ。これは心理的なものであり、かかった本人には責任はない。
現在日本で増えているニートや引きこもりも、こういった感情を持っている場合が多いという。

これら2つのことに気をつけながら教育していくことで、教育者はある一つの壁を越えることができるだろう。そうすることで、組織もまたより強いものへと育っていく。

【感想】
前回と違って今回のテーマはわかりやすく、身近に感じられるものであった。こういった「学習性無力感」は誰でも経験したことがあるのではないかと思う。誰しもが目上の人間から「これは違う」、「あれも違う」と言われたときに少なからずこの感覚を感じると思う。
よくよく考えてみば、確かに今まで自分が尊敬した講師は今回書かれた良き指導者としての条件をみなすべからく満たしていたと思う。お手本を見せてくれ、何かに成功したときはしっかりと褒めてくれた。
こうした良き指導者がこれから増えていくことが日本の為になると思う。

(8)
【要約】
前々回で「組織活かす力」、「組織を改革する力」について述べたが少々抽象的であったため、今回は具体的な再論となる。

組織は定常流的な存在であり、それを構成するメンバーは必ずしも固定であるとは限らず絶えず変化している。
過去から未来へと進むその一瞬をつなぎとめる相互関係の集積なのだ。

目的がはっきりしていてもその改革に失敗する組織も確かに存在する。これはなぜだろうか。
この理由は相互の利害・損得関係が必ずしも一致しないことや周囲の環境の変化のスピードに確信が間に合わないこと、など様々な要因が絡み合っている。

人は組織なしでは生きていくことはできない。
目的を持っており、構成員がその目的に賛同していることが組織の成立条件である。
組織はほかの組織と争い、競争し・干渉し合い・メンバーを入れ替える。こうした他組織との関係において組織は危機に瀕する。自己革新を起こし、成功する組織と失敗する組織が存在する。

組織の関係性には上下関係のもののようなメタ関係や、ただお互いの最小損害と最大利益のために結ぶ関係のバリューネットワークといったものなどが存在するが、これらの関係性はイノベーション(革新)を裏切る、もしくは阻害する場合も多い。

組織の存在を脅かすものも様々なものがる。
不可欠なはずの「社会貢献と見返り」の穴や、「情報共有」の制度を整えてなお、学ばない人は学ばないという問題や、組織の目的とその手段を必ずしも全員が全面的に賛同するわけではないという現実、革新に構成員たちの学習スピードが追いつかない、などである。

これらの問題を解決するためには、1つ1つの問題に目を向け、見直し、対策を強化することが大事である。

【感想】
今回は第6回の具体的、補強的な説明であったが、読めば読むほど一層難しく感じてしまった。
企業の様々な関係性などは理解できたものの、イノベーションとそれにかかわる問題については自分の理解の範疇を超えていた。これには、自分の社会についての基本的な勉強と理解が足りなかったことが一番の原因であったと思う。
なんにせよ、今回の要約が我ながら少し雑なものになってしまった様に感じてしまったのが残念に思う。

(9)
【要約】
社長を志すうえで、自分の開発する高度で崇高なシステムに自信を持ち、誇りにすることはとても大切である。
しかし世間はそれだけでは振り向いてくれない。
世間が重視するのはコストパフォーマンスであり、それはいつの時代も変わらない。
つまり、商売としてやっていく以上、いかに安心・安全・安価(="安^3"、アンスリー)に、高度な技術を提供できるかという問題は避けては通れない。
"安^3(アンスリー)"は当たり前のことではあるが、ビジネスを成功させるためには決して無視することはできない。

【感想】
商売をする上で自分の技術を自信を持って世に送り出すことは大切であるが、それだけでは商売にはならないことがわかった。いつの時代も世間が重視するのはコストパフォーマンスであり、アンスリーに高度な技術を提供することはこの世の中で上手に商売をしていくにあたって絶対に必要であると思った。

(10)
【要約】
経営や営業の現場では、「無駄なこと」が「成功の母」になることは、枚挙にいとまがない。
たとえどんなに周りから見たら無駄なことでも、無駄に見える商談を「あきずにやる」のが「商い(あきない)」である。
最初は断られて当たり前。しかし次に繋がるようなよい思いを互いに残して終わる交渉ならば、何なく出来なければならない。
一方、現場において新しい技術とITトレンドを試す実験システムを作る作業は滞りがちになる。
新しい試みであればあるほど、意欲的なシステムであればあるほど、われわれは成功を強く確信する。
しかし顧客はそう簡単には同意しない。見て、触って、動かしてみて、やっと納得するのである。
新しい風を吹かせるということは、誰よりも早く多く、新しい無駄に取り組むということである。
社長を志すからには、無駄にみえることを毛嫌いしてはいけない。
「時代の風」、すなわち「時代の潜在的要請」を正しくつかむことが出来て初めて、社長への道は開かれるのだ。

【感想】
無駄に思えることを飽きずにやるのは、私達の世代には難しいことかもしれない。断られたらそれで終わりと諦めるのではなく、そこからも色々なことを学ぶという転んでもただでは起きあがらない精神は大いに見習うべきであると思った。無駄と諦めず、人より沢山無駄に取り組める前向きな人が社長というポジションに立てるのだし、そういうポジションに立つべき人なのだと思う。

(11)
【要約】 
内製組み立てという工程を中国その他アジア地域にアウトソーシングしてという要望があった。しかしそれでコストを下げることが出来るかというと、そうでもない。外注よりも他にコストを下げるための値下げ努力をすべきだろう。
中国では日本での賃金の高さと物価の高さから、中国への持ち帰り作業(オフシェア)が流行っている。
しかし両国間の文化の違い(好みが合わない)や日本人が管理できないことによりオフシェアに向く仕事は限られている。例えば、技術的に国境の隔たりがない作業、人数を活かした大規模な作業等がそうだが、両国間の交通費等のコストにより日本の工場とあまりコスト面ではあまり変わらない。
台湾は利己的でチームの仕事に向かず、ベトナムやタイ等はコネクションがまだ確立しておらず、インドも最近メディアに取り上げられてはいるが、差別的な問題がある。アジア諸国にはまだ大きな課題が数多くある。
確かに海外も重要であり、これからも進出の道を模索する必要もあるが、まずは国内に目をむけるべきではないか。
国内でも低コストでやろうと思えば、市場から探していくらでもできる。しかし中には粗悪な部品などもあり、エンドユーザーを結果的に困らせることになる。
何が良くて何が悪いかを識別できる知識と見識と眼力さえあれば、商売の鉄則である「良い材料を安価に仕入れて、お安くしてかつ顧客の満足を高める」ことができる。その「選択眼」こそ一番大事なものである。

【感想】
コストを安くする手段はいろいろなものがあると思っていたが、中国やその他アジア諸国に作業を委託してもそこまで安くならないことを初めて知って驚いた。コストを安くする方法は、これからどんどん生み出されていくと思うが、商売の鉄則お守っていけば、自然と顧客の信頼を集めるはずだし、安くていいものを探すことのできる選択眼が養えて、いいと思った。

(12)
【要約】
「株主利益最大化が、経営者の責務」という言説が広く聞かれるようになったのは、バブル崩壊後の事だが、オーナー社長にとってその言葉は私利私欲こそが責務といっているようなものである。
クリステンセンというハーバード大の教授は「株主利益最大化が、経営者の責務」という言葉をあっさり否定し、その言葉を迷信だとした。株の売買はいわばギャンブルであり、株主利益最大化をしてしまうと、賭けは成立しない。
そして企業の経営はギャンブルではない。上で書いたように、私利私欲を責務としたら、経営は破綻する。多くの利益を市場の顧客たちに回すようにすれば、顧客から信頼を得て、利益は必ず巡ってくる。

【感想】
株主利益最大化という言葉は、一見いい言葉のように見えるが、とらえ方を変えると、経営者の私利私欲になってしまうということは、今まで言われていたことを覆していて自分は悪い言葉のように感じた。まず利益は顧客にという考え方は、どの商売でも通じていると思った。

(13)
【要約】
http://shyosei.cocolog-nifty.com/shyoseilog/2005/07/6_b544.html
http://shyosei.cocolog-nifty.com/shyoseilog/2005/08/8_600d.html
↑の二つの組織と情報に関する記事によると、組織を成立させるものは、構成員同士または、組織と構成員、組織と組織などが互いに他を変化させる「影響関係」であるらしい。
2005年11月24日の日経産業新聞22面に載った永崎一則へのインタビューによると、話力は「心格力(本人の人格の力)」「内容力(身に着けている知識や能力)」「対応力(場に配慮でき、平易な言葉が使える能力)」の三つから出てくるらしい。それ以外にも、ユーモアと視覚的要素、語尾の発声や場にあった話す速度が挙げられている。
リーダーになりたいと思う人は、「心格力(本人の人格の力)」「内容力(身に着けている知識や能力)」「対応力(場に配慮でき、平易な言葉が使える能力)」を磨き、ユーモアと視覚的要素、語尾の発声、場に合った話す速度に留意した話し方を心がけるべきである。

【感想】
組織の成立には人間が揃うだけが良いのではなく、その人たちの影響関係であるという。やはりどのような団体や組織でも、必要なのは話力で、話力は「心格力」「内容力」「対応力」の三つでできているということが興味深く、話力は全てに繋がるのかなと思った。

(14)
【要約】
「「株主利益最大化」のまやかし、クリステンセンはかく語る--社長の条件(12)」で取り扱った日経ビジネスの記事の中からもうひとつの興味深い発言を取り上げた。

クリステンセンはこのように述べている。
革新的な人は革新するということがただ好きなだけである。
新しくてエキサイティングなものを作り出すという機会が報酬なのであって、それがやる気を起こさせる。
事後に感謝の意味で報酬を与えるのはよいとして、事前に報酬を約束してカネで釣るようなことをしてもあまり効果がない。

慧眼にも企業革新にインセンティブは無駄ということである。
組織の変革と次なる発展を担う人は、カネに動じない人ということに違いない。
カネに踊る者は、カネで操ろうとする者に弱く、たちまち、カネがらみで仕掛けられたわなにはまるという事実もある。

【感想】
何かを生み出すとき人は報酬のことを考えながら発見をするわけではなく、何かを見つけ出すことに喜びを見出しているんだということをかっこいいと感じた。
お金は大事なものであるしお金がないと始まらないこともたくさんあるけれど、決して報酬よって働きがかわることはないのだと思った。
むしろ機会を与えられることが報酬ということは私にも当てはまることである。
与えられた機会を大事にしたいと思った。

(15)
【要約】
ソフトハウスやシステムハウスはサービス産業に分類されている。
なぜならば顧客はプログラムやマシンが欲しいわけではなく、プログラムやマシンを導入することによって生まれる「効果」が欲しいからだ。

顧客の求める「効果」を挙げるためには知恵と労働を提供しなくてはならない。

効果が上がらない場合はシステム開発の中止を行なった方がよいサービスの提供になることもある。

しかし世の中には効果が上がるのならと出来合いのツールを高価格で利用するシステムハウスもある。
こういった会社は「最小コストの最大効果」を提供しておらず儲けは一時のものにしかすぎない。


またシステム製作とは変化し続ける社会におけるコミュニケーション・ルールを固定化し利便化するものである。
したがって、出来合いのシステムに譲れるものはすべて譲って、未知のシステムの想像に徹することが大切である。
同じものを2度作る必要がないため自分達の仕事を自分達で減らしてしまう。
しかしそれが顧客の信頼を得るのである。


仮に出来合いのシステムを利用するにしても、たくさんのユーザーがいる何度も修正されたシステムを使うのではない。
システムの中には不出来なものがたくさんある。
その不出来なものの中から将来役に立つものを見つけ出し取り入れれば、コストを下げサービスを高速化できる。


また無料で使用できるシステムも同様の事が言える。

これらを利用すれば一から制作するより安価で安全に提供できる。


このようにしてみれば、損をしない価格破壊ができることが分かる。

過去の事例よりもやすくできることを顧客が理解できれば、新規に作成する部分に多少余計にお金をかけても顧客は利用してくれるはずだ。


よい仕事をし、顧客に感謝されて少しだけ「心づけ」を含む代金をいただく、これがシステム職人の喜びであろう。


【感想】
確かに世の中にはすでにたくさんのシステムがあるけれど、それにできることはもう一度作らない。
いかに安く便利なシステムを提供するか。
自分たちの仕事を自分たちで減らすというところに素晴らしいと思いました。
目先の利益だけを求める人て失敗する例をよく聞きます。
本当に大事なことを見極めなければならないと思いました。


【まとめの論評】
社長とは、ただリーダー性を持っているだけでは到底なれない。社会や顧客、社員に貢献する者であり、なにより謙虚でなくてはならない。果たしてこの社長の条件を兼ね備えた「真の社長」は一体何人存在するのだろうか。大企業になればなるほど、自社の利益や他企業との古い付き合いなどに安心して、この条件をおろそかにしてしまう社長が多くなると思う。企業には改革が必要であり、なんの点検もなしに従来のやり方を維持することは最悪の場合倒産につながるであろう。多くの知識を兼ね備え、顧客のために全力をつくす真摯な対応のできる人物がよりよい会社を作ることができる。

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